小さなこだわりの結集した秋田料理

投稿者:masaoさん(35歳)
お店の所在地:東京都足立区

東京都 足立区にある秋田料理 まさきは、その名の通り秋田料理全般のアットホームな居酒屋だ。
北千住駅より徒歩10分はかからない程の立地で創業40年を超える。
店内は掘りごたつ席、椅子席、カウンターからなる、一見普通のお店。
ただ、「居酒屋」の一言ではカテゴライズし難い部分のあるお店である。

ここの10月から4月までの冬季限定メニューのきりたんぽ鍋(1人前1800円 2人前より)は冬の間に一度は食べたい絶品鍋。
きりたんぽはいつでも作れそうであるが、なぜ4月で終わるのか。
きりたんぽは年中作ることが出来る。また比内地鶏も年中仕入れることができるはず。
それでも季節を限定する理由は鍋料理そのものが冬季に出るメニューだからという安直な理由ではない。
オーナーが季節をこだわるのは、秋田産のせりが手に入るのが10月から4月まで、と限界であるからという理由につきる。
鍋の主役は一見、鶏やきりたんぽに目が行きがちだが、さまざまな具材が加熱され、いつ食べてもいい段になって初めて投じるせり。
このせりの香りや触感なくしてはきりたんぽ鍋は完成しないのである。
そのために、具材の一つがかけても成り立たないため、その期間に区切りを設けているのだ。

ほんの少しのこだわりは、そのほかのメニューにも息づいている。
夏にはかじりたくなるとうもろこしも、オーナーの手にかかればなかなか珍しい、から揚げとして出てくる。
とうもろこしのから揚げ。
連想するのはばらばらにされたとうもろこしのかき揚げ状態であろう。
しかし、目の前に現れるのは、芯ごと縦に半分にされたとうもろこしの、ほんのりしょうゆ味のきいたから揚げ。
冷たいビールを片手にほおばるあっつあつのとうもろこしのから揚げはぜひ夏場にご賞味いただきたい。

またこだわりはビールや酒にも及ぶ。
サッポロビールに選ばれた店のみが提供できるパーフェクト樽生は、「うまい」にこだわる所以だろう。
取り揃えられている酒の数はほかに類をみないほどの量。
日本酒は秋田を中心に様々な地域のものを、常時飽きの来ないよう入れ替え、女性受けのする果実酒は他では聞いたことのない自家製の果実酒が豊富である。

流行り廃りで移り変わりの激しい今の世の中、1つの店舗で40年以上を続けることは簡単なものではない。
多くの店が開店しては閉店に追い込まれる中、同じ場所にありつづける力は来る人を喜ばせるべく日々小さなこだわりを集めてはもてなす心を忘れないからだろう。

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